末広町再開発について

2021年05月31日

 JR大分駅の北西に広がる末広町地区で大規模な再開発が始まります。A街区とB街区の2つのエリアからなる約3,770㎡(1,140坪)の区域に、地上28階建て(A街区)と18階建て(B街区)の2つの高層ビルが建設される予定です。駅に近いA街区のビルは、1~3階に商業施設、5~28階には217戸の分譲住宅が整備され、中央通り商店街に通じるB街区のビルは、1階が商業施設、2~18階は高齢者向けの分譲住宅になる予定です。

 ものの本によると、ロンドンやニューヨークで市街地再開発が行われた際には、いわゆるスラム街を一掃して、高級ブティックや高級レストランが立ち並ぶおしゃれな街が創られ、低所得層が街を追われ代わりに富裕層が流入するというジェントリフィケーション(jentrification:紳士化、高級化)が起こり、格差の顕在化による社会問題に発展したそうです。追われる住民のいない末広町再開発ではこのようなことは起こるはずもありませんが、人口減少と高齢化のなかで、魅力ある中心市街地になって欲しいと思います。

 2つの分譲住宅が作られることにより定住人口の増加が見込まれますが、車での移動が欠かせない大分市のような地方都市では、中心市街地にも駐車場が必要になります。幸いJRの大規模な駐車場があるので、雨降り時の買い物には濡れずに駅から中央通り商店街やガレリア竹町まで歩けると大変便利だと思います。また、府内中央口周辺には医療機関が少ないようにも思います。新しいビル街区には、健康で安全に暮らせるための施設誘致と駅と中央通り商店街とを結ぶ街路機能を期待したいと思います。

駅前210601

末広町再開発組合