2024年基準地価

2024年09月30日

 9月17日に都道府県から「基準地価」が公表されました。毎年3月、7月、9月に地価が発表されますが、調査目的や調査場所が違い、調査機関が異なっています。3月に発表されるのは「公示地価」です。国土交通省が公共事業用地の取得価格の算定の基準とするために、1月1日を基準日として全国26,000地点の地価を公表します。7月は、国税庁が相続税や贈与税のための財産評価の基準とするために、やはり1月1日を基準日とした「相続税路線価」を発表します。公示地価は「都市計画区域内」に限定して評価しますが、路線価は全国すべての地点を評価することが可能です。9月に発表される「基準地価」は、都道府県が公共事業用地の取得価格の算定の基準とするために、7月1日を基準日として都市計画区域外も対象に21,000地点の評価をします。「公示地価」や「基準地価」は、一般の土地取引における相場価格の目安として利用されています。地価については、もうひとつ、3年に1度公表される「固定資産税路線価」があります。市町村が固定資産税・都市計画税を算定するための基準としています。

 大分市の基準地価は住宅地で3.8%上昇しました。商業地も上昇し、県内最高地価を9年連続で記録している「東大道1-4-22」の地価は、1㎡あたり42万2千円、1坪当たり139万5千円となりました。3月に公表された大分駅北側の公示地価最高地点「末広町1-1-32」の地価は、1㎡あたり69万7千円、1坪あたり230万4千円でした。大分駅の北側と南側で1坪当たり約91万円の差があります。住宅地で平均以上の上昇を示したのは、人口が増加している大在地区や市内中心部へのアクセスがよく割安感のある地域といわれています。

 建築資材や人件費の上昇に伴って、住宅建築費は坪当たり100万円を超えているといわれています。30坪の住宅を建てると建築費だけで3,000万円になります。土地取得に回せる予算は大変厳しい状況です。金利上昇の時代になり、宅地を求める人が増えていると感じていますが、物件がなかなか見つけられない状況が続いています。

基準地価240918-1

基準地価240918-2