人の死の告知について

2025年09月30日

 賃貸借や売買などの不動産取引において、対象物件について過去に人の死があった場合、宅地建物取引業者(以下「宅建業者」)が、借主や買主に対してその事実を伝える必要の有無や内容について、国土交通省がまとめたガイドラインがあります。このガイドラインは、住宅用不動産を対象とした一般的な基準です。

 人の死について、宅建業者が告知しなければならないか否かの基準について、「取引の相手方の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる場合」は、告知しなければなりません。また、自死や他殺による死や特殊清掃が行われた孤独死で3年経過していない場合も告知する必要があります。マンションの共用部分でも日常生活で通常使用する場所で起こった場合は同様です。しかし、①自然死、日常生活の中での不慮の死(転倒事故、誤嚥など)や②対象不動産ではなく、隣接する部屋やマンションの共用部分(日常生活で通常使用しない場所)で発生した自死や他殺による死、あるいは死亡からかなりの時間が経過して特殊清掃が行われた孤独死などの場合では、経過期間に関係なく告知しなくてもよいとされています。賃貸借でも売買でも同じです。

 ガイドラインでは意外にも狭い範囲で告知の必要性があるとされているように思いますが、実際の取引では、後々に紛争にならないよう借主や買主の意向を事前に十分把握して対応しなければなりません。

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